イエローカードやレッドカードは試合の流れを大きく変えてしまう可能性があります。攻勢にでていたチームの選手が退場してしまい、10人で戦わざるをえなくなり守備一辺倒になってしまう。そんな勝敗にも大きく関わりかねない、イエローカードの正式なルールと事例を紹介したいと思います。
目次
イエローカードとは
サッカーにおけるイエローカードとは、非紳士的な行為を行った選手に対して主審が警告の意味で提示する黄色のカードのことです。1枚(1回)だけであれば問題ありませんが、1試合に2枚提示された選手は退場処分となります。
またイエローカードを同大会で規定する回数以上を提示されると次回の試合出場停止となります。Jリーグでは下記のルールが適用されています。(2016年現在)
イエローカードの対象となる非紳士的行為
イエローカードが提示される行為は一定の基準があります。
競技者
・プレーの再開を遅らせる。
・言葉または行動により異議を示す。
・主審の承認を得ず、フィールドに入ったり、復帰したり、意図的にフィールドから離れる。
・コーナーキック、フリーキック、またはスローインでプレーが再開されるときに規定の距離を守らない。
・繰り返し競技規則に違反する(“繰り返し”の定義に明確な回数や違反のパターンは ない)。
・反スポーツ的行為を犯す。
交代要員または交代して退いた競技者
・プレーの再開を遅らせる。
・言葉または行動による異議を示す。
・主審の承認を得ず、フィールドに入る、または、復帰する。
・反スポーツ的行為を犯す。
反スポーツ的行為とは
反スポーツ的行為を具体的に定義することは難しく、主審の判断に委ねられています。具体的には下記の行為が反スポーツ的行為にあたるとされています。
・負傷を装って、またファウルをされたふりをして(シミュレーション)、主審を騙そうとする。
・プレー中、また主審の承認を得ずにゴールキーパーと入れ替わる。
・直接フリーキックとなる反則を無謀に行う。
・相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止するためにファウルを犯す、あるいは、ボールを手または腕で扱う。
・(その試みが成功しようとしまいと)ボールを手または腕で扱って得点をしようと試みる、あるいは、得点を阻止しようと試みて失敗する。
・フィールドに認められないマークを描く。
・フィールドから離れる承認を得たのち、フィールドから出る途中でボールをプレーする。
・サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う。
・競技者が競技規則の裏をかき、(フリーキックからも含め)意図的に味方のゴールキーパーに頭や胸、膝などでボールをパスする。ゴールキーパーがボールに手または腕で触れたか否かは関係しない。
・プレー中、または再開のときに言葉で相手競技者を惑わす。
過度なパフォーマンス
得点した選手は喜びを表現しますが、あまりに過度なものは警告の対象になります。近年では強化されている印象です。
・周囲のフェンスによじ登る。
・挑発したり、嘲笑したり、相手の感情を刺激する。
・マスクや同様のものを顔や頭に被る。
・シャツを脱ぐ、シャツを頭に被る。
プレーの再開を遅らせる
基本的には勝っているチームがプレーの再開を遅らせ時間を消費しようとしますが、あまりに露骨な場合は警告の対象になります。
・スローインを行おうとしたが、急に味方競技者の1人にスローインを任せる。
・交代が行われるとき、フィールドから離れることを遅らせる。
・過度に再開を遅らせる。
・主審がプレーを停止したのち、ボールを遠くへけったりボールを手で持ち去ったり、意図的にボールに触れて対立を引き起こす。
・やり直しをさせるため、間違った場所からフリーキックを行う。
イエローカードの事例
実際の試合中に出されたイエローカードの事例を紹介します。
ボールの空気圧が・・・?
森重選手がボール空気圧の以上を訴えたところ、それが問題ないと判断されイエローカードが提示されました。
バニシングスプレーを消す
主審がフィールド上にマークしたバニシングスプレーを消したとして、ネイマールがイエローカードを受けています。消したくなる気持ちは分かりますが、スプレーした意味がなくなりますから、許可を得るぐらいはした方が良さそうですね。