サッカーにおいて軽視されがちなスローインですが、それを攻略しなければ強くはなれないでしょう。コーナーキックやゴールキック以上に回数の多いセットプレーですので、ピンチにするのではなく大きなチャンスへと変えましょう。
目次
スローインとは
ボールがタッチラインを越え、両手を使って投げ入れてプレーを再開することをスローイン(Throw-in)といいます。タッチラインを越えた位置から、最後にボールに触った選手とは逆の相手チームの選手が行います。このスローインをする選手をスロワーといいます。サッカーの中でも特殊なプレーであり、細かいルールがありますので以下に紹介します。
・スローインはオフサイドになりません。
⇒オフサイドを気にせず思いっきり裏をとるチャンスになります。
・スローインから直接ゴールは認められません。(自チーム・相手チームとも)
⇒ゴールまでは距離がありますので、あまりありません。気にすることはないです。
・スローインされたボールに誰にも触れないままスロワーが触ることはできません。
⇒触れてしまうと相手チームからのフリーキックになります。
・スローインされたボールがフィールド上に入らなかった場合は、やり直しです。
⇒タッチラインのギリギリに投げると風で押し戻されることもあります。
スローインの投げ方
スロワーにより正しくスローインが行われなかった場合、ファウルスローとなり相手チームからのスローインになります。正しい投げ方は以下の通りです。
・フィールドに面し、
• 両足ともその一部をタッチライン上またはタッチラインの外のグラウンドにつけ、
• ボールがフィールドを出た地点から、頭の後方から頭上を通して両手を用いてボール を投げなければならない。
・フィールドに面している
⇒片足もしくは両足がタッチラインを越えてはいけません。タッチライン上でもセーフ。
・両足がグラウンドについている
⇒片足が浮いていてもいけませんが、ジャンプはもっての外です。
・頭の後方から頭上を通して投げる
⇒結構、感覚的なところがあります。
U-12などの小学校年代では審判が厳しくみて、正しいスローインの方法を身につけるように促していると思います。よくあるファウルスローは、体を捻ってしまい『頭の後方から』ではなくなっていたり、前かがみで姿勢を崩すあまり『頭上を通して』いなかったりします。
スローインの種類
通常のスローインはスロワーから数m程度離れた味方選手の足元を狙って短いパスを出します。
ロングスロー
遠い距離にいる味方にスローインを投げ入れることをロングスローといいます。投げるための筋力や体のバネ、柔軟性が必要です。ロングスローを行うことで、相手ゴール前にボールを運ぶことができ、センタリングと同様の効果があります。
ハンドスプリングスロー
ボールを地面につき前転する勢いを利用してロングスローをするスローイン。危ないですし、ファウルスローになりやすいので全くオススメしないですね。
スローインは難しい
スローインが難しいというのは意外と知られていない事実です。スローインの失敗からボールを奪われてしまうことは珍しくはありません。「難しいわけないじゃんwww。」というのは未経験者か相当な熟練者でしょう。難しい理由を挙げてみます。
基本的に浮き球
グラウンダーのパスと比較して浮き球はコントロールしにくいと言えます。もちろんプロであれば難なくこなしますが、少しでもトラップの方向がずれてしまえば敵のプレッシャーにさらされます。
距離の制限
足とは違い、手で投げる距離は短いです。スローインが投げられる距離にいる選手はマークが厳しくなるため、限られた狭いスペースでもトラップ・ドリブル・パスの技術が求められます。
練習しない
ロングスローなどの特殊な攻撃でもない限り、トレーニングすることはないと思います。そのくらいは自分でやってねという雰囲気があります。
スローインを失敗しないために
スローインは唯一サッカーで手が使えるプレーですので、失敗を恐れることなくチャンスをして活かしたいところです。ということで失敗しないための方法をいくつか紹介します。
リスタートを速く
まずはスロワーが素早くフリーの味方選手やスペースを見つけましょう。タッチラインを割るとDFの集中が切れることがありますので、リスタートを早くして隙を突くこともポイントです。
ロングスローも視野に
できるだけ広い視野を持って、スローインを遠くに飛ばせる能力があると相手もケアするエリアが広くなるので守備しにくくなります。ロングスローと言えなくとも、できるだけ長い距離までスローインすることを考えておくと良いと思います。
スロワーがすぐに攻撃参加
スローイン時、スロワーからは2m以上離れることが定められています。つまりインプレーには敵からのプレッシャーはありません。スロワーからパスを受けた選手はすぐさまスロワーにパスを返すことで、余裕を持ったプレーが可能になります。