レアル・マドリードとFCバルセロナが対戦する世界で最も注目される伝統の一戦エル・クラシコについて、まとめてみました。
日本人からするとサッカーの試合であれだけ熱狂する理由はいまいち分かりませんよね。そこでクラシコとは何なのかを学んでいきましょう!
エル・クラシコとは
エル・クラシコとはスペイン語で伝統(El clásico)を意味していて、サッカーでクラシコといえば、スペインリーグ(リーガエスパニョーラ)のレアル・マドリードとFCバルセロナの試合を指します。
両チームとも超一流プレーヤーを要するスペインのビッグクラブで、古くは1902年から対戦している、まさに伝統の一戦になります。
クラシコの歴史的背景
レアルマドリードとバルセロナが対立したきっかけは、1939年から30年続いたフランコ独裁政権でのことです。
スペイン王朝(レアルマドリード)がカタルーニャ(バルセロナ)を弾圧して、カタルーニャ語を禁止にしました。こうして、スペイン王朝のクラブである政権側レアルマドリードと弾圧されるカタルーニャの象徴バルセロナという構図が出来上がったわけです。
当時、カタルーニャ語を話すことが出来る公共の場はカタルーニャスタジアムだけであり、現在も使われているバルセロナの登場局イムノはカタルーニャ独立を歌っています。つまり、クラシコとは、いまだに独立問題で揉めているスペインとカタルーニャの国内代理戦争なのです。
クラシコにまつわる数字
1929年から続いているクラシコの戦績は2018年で242試合レアルマドリード95勝バルセロナ96勝51引き分けとほぼ互角。2017年のクラシコでは全世界で6億5000万人の視聴者を集めています。
スペイン国内視聴率は2011年に61,5%を記録、瞬間最高では70%を超えています。ちなみに日本の平成最高視聴率は2002年日韓ワールドカップの日本VSロシアで66,1%。いかに盛り上がるイベントになっているかが分かります。
クラシコにまつわるエピソード
1943年カップ戦で対戦したレアルマドリードはホームでバルセロナが3-0で勝ったあと、アウェイで1-11で負けました。
後にセカンドレグ前にスペイン国防長官が「諸君、政権の為に寛容であるべきではないか?」という圧力をかけられバルセロナは命の危険を考え負けざるをえなかったという試合もあったようです。
2000年にはバルセロナのスター選手ルイスフィーゴがレアルマドリードへ当時世界最高の移籍金約60億円で禁断の移籍。バルセロナでフィーゴが経営していた日本料理店は破壊され、カンプノウでのクラシコではコーナーキックを蹴るフィーゴに大量の物が投げつけられ、中にはゴルフボール、ウイスキーのボトル、携帯電話、豚の頭もありました。
最後に
伝統の一戦クラシコについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
もはやスポーツの域を超えた何かになっているクラシコですが、サッカーを通じて憎みあうのではなく、分かりあう方向にエネルギーが使われるようになると良いですね。
クラシコほどの盛り上がりはないですが、平和なJリーグは素晴らしいです。