サッカーとフットサルは足でボールを蹴ってゴールに入れるという点において非常に近しいスポーツですが、実際の試合では異なる点が多々あります。むしろ、それ以外のことは違うといってもいいでしょう。サッカーと同じと思ってフットサルの試合をすると、ファールを連発、あるいは相手のプレーや戦術に戸惑ったりと良いことはありません。サッカー経験者であっても、これからフットサルを始めようとする場合には、その相違点について理解しておくべきだといえます。
というわけで、今回は「サッカーとフットサルの違い」について解説したいと思います。
基本的なルール・競技規則
まずは基本的なルールについての違いです。
プレーヤーの人数
プレーヤーの人数はサッカーは11人、フットサルは5人になります。それぞれキーパーを含めた人数です。
フットサルの方が人数は半分近くになりますので、その分、責任が大きくなるといえるでしょう。
フィールド(コート)のサイズ
ご存じの方も多いと思いますが、サッカーの方がコートのサイズが圧倒的に大きく、それに比べてフットサルでは非常に狭いエリアでプレーすることになります。
具体的なコートの大きさはサッカーは長さ100m~110m・幅64m~75m、フットサルは長さ38ⅿ~42ⅿ・幅18ⅿ~25ⅿになります。面積でいえば5~10倍程度は異なることになります。
競技時間
サッカーの競技時間は90分間(45分ハーフ)でアディショナルタイムがあります。対してフットサルは40分間(20分ハーフ)でアディショナルタイムはありません。
フットサルにアディショナルタイムがない理由は「プレーイングタイム」制になっているからです。プレーイングタイムとはプレー中でなければ競技時間が進行しないということです。ファウルがあったり、ボールがコートから外に出た場合には審判は時計を止めることになります。
ちなみにサッカーの場合は「ランニングタイム」制となっていて、審判が時計を止めることはほとんどなくなります。
ゴール・ボールなどの用具
コートの大きさが異なるので、当たり前ですがゴールの大きさが異なります。
また見た目には分かりにくいのですが、フットサルのボールはサッカー用と比べて小さく、ローバウンド、つまり弾みにくい仕様になっています。
プレー
以下、フットサルの細かいルールです。
・スローインではなく、キックイン
・ゴールキックなし、スローイン
・オフサイドなし
・ショルダーチャージ禁止
・タイムアウトがある
・交代は自由
・退場しても2分後に交代要員が出場できる
・GKへのパス(相手に触れるか、相手側ハーフラインを超えるかでなければならない。)
・4秒ルール(4秒以内にキックインなどのプレーで再開しなければならない。)
など、ほかにも多くありますし、各施設や大会によって定められるルールもあります。
体力的・技術的・戦術的な違い
ルールが異なるので、必要となる体力・技術・戦術も大きく異なります。
フットサルはコートが狭いので、サッカーのように長い距離を走ることはありません。逆に短いダッシュの連続といえます。
体力が必要ないということではなく、瞬発的な動きが多くなり、そのための筋力や持久力が必要になるということです。
サッカーでは遠くにいる味方の足元に正確なロングパスを出す技術が必要ですが、フットサルでは不要です。
フットサルでは狭いスペースでも相手に奪われることなくボールをコントロールできる足元の技術が求められます。
戦術的な面からいえば、サッカーは大きくオフェンス・ディフェンスと分かれますが
フットサルは全員攻撃・全員守備が基本です。場合によってはゴールキーパーさえも
攻撃に参加してゴールを狙います。
まとめ
フットサルとサッカーの違いについて、簡単にまとめました。これら以外にも異なる点は沢山ありますが、キリがありません。もう別のスポーツだといっても過言ではないでしょう。
近年ではフットサル施設も多くなり、フットサル人口も増えてきているはずです。フットサルの方が人数が少ない分、集まりやすいですからね。また室内や人工芝である場合も多く、汚れることが少ないということなども人気の理由だと考えられます。
これからサッカーよりもフットサルをやる機会が増える方は、その違いについて理解を深めておいてください。
フットサル競技規則
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/lawsofthegame_201819.pdf