皆さん「ファンタジスタ」という漫画をご存知ですか?サッカー漫画ファンの間では有名ですが、一般的にはあまり知名度が高くないかもしれませんね。
この「ファンタジスタ」という漫画は、実はかなり正統派かつ現実的で、サッカーの勉強をしたいという方にもお薦めの作品となっています!今回はその魅力について、あらすじを踏まえて解説していきたいと思います。
目次
ファンタジスタとは
漫画のあらすじを語る前に、ファンタジスタについて少し解説します。
ファンタジスタ(Fantasista)とは、その名の通りファンタジーを巻き起こす人といえば分かりやすいのではないでしょうか。語源はイタリア語で、Wikipediaでは以下のように解説されています。
シュートやパス、ドリブル等において、閃きや創造性のあるプレーで観客を魅了するスーパースター級の選手に対しては、「想像」という意味のファンタジア(fantasia)に人を意味する語尾「-ista」をつけてファンタジスタ(Fantasista)と呼ぶ伝統がある(イタリア語におけるファンタジスタの原意は「多芸多才な人」)。
サッカー漫画『ファンタジスタ』は、これをタイトルにしています。週間少年サンデーで連載され、単行本は全25巻となっています。以下、あらすじになります。
ファンタジスタの始まり:坂本轍平
主人公の坂本轍平は島育ちの高校一年生で、卓越したサッカー技術とセンスを持ち合わせていますが、かつてチームでプレーをしたことがありません。
そんな中、姉が監督をしている高校に助っ人として呼ばれます。対戦相手は超強豪校ですが、途中から出場し、とてつもない個人技で大活躍をみせます。
ちなみに轍平のモデルは元イタリア代表の往年のスター、ロベルト・バッジョだそうです。バッジョを知っている方は、=ファンタジスタと言われて納得ですよね。
その試合で、相手チームのエースを見に来ていたACミランのスカウトの目に留まるほどの活躍をした轍平でしたが、スカウトを断り、姉のいる高校でサッカーをスタートさせたのでした。
高校では姉を日本一に導くという目標をチームメイトと掲げ、強豪校やライバルたちとの闘いの中で成長していき、選手権の地区予選を突破し、本大会出場の切符を手に入れます。
U-18日本代表選出
その活躍もあり、U-18代表の合宿に召集されます。そして、全国のエースたちとトップ下を争い様々なトレーニングを積んで、さらに急成長していきます。
この年代別の代表選手たちはそれぞれ個性があって、決して轍平の脇役ではなく、チーム全体を生かすキャラクターであることがこの漫画の魅力の一つだと感じます。
生涯のライバル、マルコ・クオーレとの出会い
そしてJY杯では決勝でまで勝ち進み、最終的にイタリア代表と対決し、ここで轍平の生涯のライバルともいえるマルコ・クオーレと出会います。
この二人は、ファンタジスタといっても全くタイプの異なるファンタジスタであり、そんな二人が互いを認め合いながら対戦するのも、この漫画の素晴らしいところです。
そして、イタリアへ
大会後、轍平はもっと厳しい環境でプレーすることを望み、単身でイタリアへわたります。
マルコの影響がとても大きかったわけですね。
イタリアでは実力そのものは認められたものの、さすがにトップチームではベンチ入りすら出来ない日々が続きます。
オリンピック出場、再びイタリアと対決
そんな時期に轍平はオリンピック代表に選出され、熾烈なポジション争いに敗れ、スタメンの座を奪われるなど、苦難が待ち受けています。
オリンピックではパラグアイ、ブラジルと強敵を迎え、決勝で再びイタリア代表と対決することになります。
マルコのスーパープレーで流れはイタリア代表に傾きますが、日本代表の意地と選手たちのイメージの共有、そして主人公である轍平の活躍により大逆転勝利となり幕を閉じます。
まとめ
この漫画の特徴としては、○○シュート!のような必殺技はなく、戦術や練習方法が詳細に記載されているところにあります。サッカーを経験した方であれば、「そうそう!」と共感したり、「なるほど」と感心させられたりする場面もあるかと思います。
もちろんサッカーをご存知ない方にも分かりやすいように解説されています。現代では当たり前ですが、「パスに意思を込める」というのは実に奥が深いと感じました。試合やプレーの展開も非常に上手く描写されており、次はどうなるんだろうと常にワクワクドキドキさせられます。
「ファンタジスタ」を読んだ後は、サッカーがしたくなること間違いなしです!ぜひ読んでみてはいかがでしょうか?