よくゴールキーパー(GK)に関わらずチームのコーチが子供達に「声だせ!」「指示しろ!」と言う姿をよく目にします。特にGKは一番うしろにいる=全部がみえる(自分以外の全てのプレーヤー)ため、適切にコーチングすることができればチームにとって非常に強力な武器になります。
よく「ゴールキーパーの声は神様の声」といいます。GKのようにフィールド全体を見えている人からの指示は従うべきということからです。しかし「声」「指示」と一言で言っても
- なぜコーチングするのか?
- なんのために指示を出すのか?
これを分かっていないといつまで経っても子供達は声を出すことはできません。
サッカーにおけるコーチングとは
サッカーにおけるコーチングとは、声を出して味方チームプレーヤーに指示を出すことを言います。コーチングするためには、サッカーを理解していることやチームの戦術を理解しておく必要があります。どこを攻めるべきか、どこを守るべきか、どこでボールを奪うのか、どこにパスを出すのか、サッカーの各局面において適切なコーチングができることは味方のプレーを大いに助けることにつながります。
またゴールキーパー(GK)というポジションでは、フィールド全体を見渡すことができます。フィールドプレーヤーには見えない広い視野でコーチングすることで、ボールに直接かかわらなくても役に立つことができます。GKがゴールを守るだけの選手と思っているのは大きな間違いです。
コーチングのメリットとは?
- チームを鼓舞(元気にする)します。
- チームの雰囲気を変えます。
- 試合中、自分の気持ち(要求)を伝えます。
- 仲間に伝えたり、助けます(コーチング)。
など点をとるための声出しと失点をしないための声出しがあります。
では誰も声を出さずに試合をしたらどうなるでしょうか?
- チームメイトの気持ちがわからない
- どこにパスを出したらいいかわからない
- 敵の位置がわからない
などがあります。
普段の練習から声を出す習慣をつけておくようにしたほうがいいでしょう。コーチ、指導者はただ「声だせー!」ではなく、どうしたら子供達が自然と声が出るようになるかを意識して声がけするべきと言えます。
コーチングができるようになる練習方法
以降ではコーチングのための練習方法について紹介していきます。サッカーの経験が少ない選手は声を出すこと自体に躊躇い、恥じらいがあるので、普段から声を出す癖をつけておくと良いですね。
スイカ割ドリブル
2人組。言葉の通り、スイカ割りの要領で、1人は目を瞑り(タオルで目を塞ぐ)ボールをドリブルします。(安全には気を付けてください)
カラーコーンを縦に3個並べて、その先にカラーコーンのゴールを作ります。(もう一人は声だけでドリブルをしている味方にどこに動けばいいか声がけします)
慣れてきたらチーム対抗戦でどちらのチームが早くゴールできるか勝負します。
台風の目
4人組。4人で丸くなり手をつなぎその中心に1つのボールを置きます。約50メートル先にあるカラーコーンを周って帰ってきます。(運動会でいう≪台風の目≫のサッカーバージョンです)
チーム対抗戦でどのチームが早いか競争します。1回終わった都度チーム内でどうすればタイムが早くなるかミーティングをします。
まとめ
2つともこの練習の途中で【声かけをして助ける】⇒【声かけした方がタイムが早くなる】ことに気づいてきます。次第に声掛けの重要性に気づいてきます。このような展開でサッカーのチームプレーに落とし込むことができれば自然とサッカーの練習中、試合中においても声掛け、指示といったことではなくても味方に教えてあげる、味方を声で助けてあげるという事が出来ていきます。まずは【サッカーを楽しむ】ために仲間とコミュニケーションがとれれば今よりさらにサッカーを楽しむことができると思います。