サッカーには様々なポジションがあり、それぞれに役割が異なりますので、経験者ではなければ全てを把握することは難しいでしょう。「ウイング」もサッカーにおいて重要な役割をするポジションですが、聞きなれない方も多いのではないでしょうか。
今回はウイングというポジションと役割、必要な能力について解説していきます。
ウイングとは
ウイングとは、サイドから攻撃を仕掛け、得点につながる働きをする選手です。ウイング(wing)は英語で「羽」を意味する単語であり、その名前の通り左右から役割を果たす意味を持つ言葉と言えます。鳥のような俊敏性、機動力が必要なポジションからも、ウイングという名前はポジションにマッチしていると感じられます。
ウイングで代表的な有名選手と言えば、アルゼンチン代表のメッシ選手やフランス代表のエムバペ選手などが挙げられるでしょう。
ではウイングに必要な能力とは具体的に何なのか紹介していきます。
ウイングに必要な能力
攻撃の起点となるウイングには多くのことが求められますが、その中でも必須となるのが
- 個人で局面を打開できるドリブル技術
- キックの精度
この2つですので、それぞれ解説していきます。
個人で局面を打開できるドリブル技術
このドリブル技術こそウイング選手の真骨頂、醍醐味と言えます。ウイングの選手がドリブルを仕掛けるとそこから攻撃のスイッチが入ります。もしウイングの選手が前線でドリブルを行い、相手選手をかわすことができれば、大チャンスに繋がるので味方は得点のチャンスを広げるため全員が「攻撃モード」に切り替わります。しかしここでデメリットも発生します。味方全員「攻撃モード」の中で、ドリブル中にボールを奪われてしまったらどうでしょうか、一気にピンチになりカウンターを受けることは想像できると思います。「攻撃モード」から一転して「守備モード」に切り替わるので、味方は前線から自陣まで全力で戻ることになり、かなりの体力が消耗されます。無事にピンチを防げれば問題ありませんが、失点につながるケースも少なくないので、ウイング選手のドリブル突破能力が得点だけでなく失点数にも影響してくることを忘れてはいけません。
しかしこのデメリットを考慮しても、ウイングの選手がドリブル突破を成功させると得点の可能性がかなり広がるので、リスクを冒してでもドリブル突破にチャレンジする価値は大いにあるでしょう。
キックの精度
ウイング選手が得点につながるキックをするタイミングというのは、大きく分けて2つあります。
・中にドリブルで切れ込んでシュート
・ゴール前の味方にセンタリング
この2つです。
1つ目の「中に切れ込んでシュート」というのはメッシ選手が得意としている技術です。左サイドでは右利きの選手が中にドリブルしてシュート、右サイドでは左利きの選手が中に切れ込んでシュートをします。もちろんメッシ選手は後者で、得意の得点パターンとして確立し得点を量産しています。メッシ選手のようにシュート技術が高ければ高いほどチーム全体の得点数、すなわち勝利数にも大きく関わってくるでしょう。
2つ目の「ゴール前の味方にセンタリング」ではボールの落下地点や弾道まで試算してキックする技術が求められます。ゴール前でポジション取りを行っている選手の「頭」に合わせるのか「足元」に合わせるのか「カーブをかけるのか」「ストレート性の軌道なのか」などを、センタリングを上げるとき一瞬のタイミングで判断しなければいけません。これはかなり高度な技術ですが、実践でこれをプレーすることができればかなり心強いウイングにとしてチームには欠かせない選手になることは言うまでもありません。
まとめ
ここまででウイングの選手に求められている能力について述べてきました。
失敗を恐れず積極的にチャレンジする事がすべてにおいてキーポイントになってくるので強い気持ちでウイングというポジションについていただきたいと思います。